長い間カフェを巡っていると、いくつかの想い出に残るカフェが思い浮かぶ。
ラ・ヴァチュールもそんな想い出に残るカフェの一つ。 ![]() 高校生の時、初めての京都デートで入った記憶がある。 以前は地中海レストランが併設されていて、手前のカウンターで、タルトタタンとコーヒーが飲めたような気はするが・・・果たしてどうだったのだろう。 久しぶりのラ・ヴァチュールは、たくさんの客で賑わっていた。 奥のテーブルが空いたので、3人で席についた。 何年かぶりに目の前に現れたタルトタタンは、”記憶の中のタルトタタン”よりもはるかに色が黒く、濃厚なケーキに見えた。 タルトタタンは要するにタタン叔母さんの失敗から生まれたケーキなのだけれど、タタン叔母さんが作りたかったアップルパイより、香ばしく深い味わいがする。 この香ばしく深い味わいが、実のところコーヒーに合うように思えてならない。 ![]() 初めてカウンターに座って、コーヒーとタルトタタンを注文した時、 マスターから「コーヒーは最初、何も入れずブラックで飲んでください。」と言われた。 これもコーヒーとタルトの相性を考えてのことなのだと思う。 ![]() 僕にとって、ラ・ヴァチュールはそんな青き時代の琥珀に染まった瞬間だったのかもしれない。 彼女はいまどうしているのだろうか・・・ 僕のことを覚えているだろうか・・・ ラ・ヴァチュールへ行ったことは・・・ お店はすっかり改装されてキレイになったが、こんな想い出に浸れるのも京都のカフェならではの息の長さに違いない。 ![]() ●La Voiture ラ・ヴァチュール 京都市左京区聖護院円頓美町47-5 TEL 075-751-0591 open:11:00~18:00 close:月曜日 ![]() 今回のホーチミン、実は事前に何も調べずに行ってしまった。
ちょっとそこまで・・・まあ、行けばなんとか・・ みたいな気楽さで、ふらふらとホーチミンを彷徨っていた。 ![]() いっしょに行った友人はホーチミンにベトナム人の知り合いがいて、ホテルからタクシーで40分ほどのところにある自宅に行くというので、僕も同行した。 ごく普通の家庭としては、最高のもてなしで僕たちは迎えられた。 朝5時から料理を作ってくれたお母さんのはにかんだ笑顔は、今の日本では忘れ去られた“奥深しい笑顔”にように思えた。 ![]() ![]() 近所の人もやってきて、tiger beer片手に「yoh ! yoh !」の乾杯の嵐・・ 写真もいっぱい撮って、ハグして、あっと言う間の“出来事”であった。 こういう付き合いは何につけ楽しいもので、ほんの短い時間でも、心にぐっとくるものがある。 ぼくは以前、町づくりに関わっていたことがあるが、まさに町とは=人であり、人を知り、人が好きになると、どんどん町のことが分かってきて、どんどんその町が好きになっていくものである。 これだから街歩きはやめられない。 note: the fragmentに、ほぼ毎日、写真をアップします。よければどうぞ・・ ![]() 美味しいご飯、街歩き、写真・・・そしてカフェ。
週末になると、ほぼこんなキーワードで街を歩き回っているが、このキーワードに“美味い中華料理”と“リラックス”を加えたら、出てきた答えが、”ホーチミン” 最近、雑誌などでもベトナム特集をよく目にするが、実際、僕自身、ハービスエントのANGERSで、「FIGARO voyage」のベトナム特集を見て、すっかり舞い上がってしまった。 ![]() ホーチミンは、関西空港から直行便で6時間。 金曜日の午前中に出発すると、2泊3日で月曜日の早朝に戻ってくることができる。 ホーチミンに初めて行ってみて、正直、こんなに素敵な街だとは思わなかった。 街に活気があり、とにかくみんなが元気。 バイクの多さと排気ガスが苦手という人もいるかもしれないが、ぼくはこれもホーチミンの魅力だと思えてならない。 ![]() ![]() ![]() 二日目の朝、ホテルの窓からサイゴン川を眺めていたら、ベトナム戦争に従軍していた開高健氏のことが頭に浮かんだ。 開高健氏の著書に、ホーチミンのMAJESTIC Hotelの最上階のラウンジで、毎晩、酒を酌み交わしながら、各国のジャーナリストから戦線の状況について情報を入手していたという記述がある。 まさにその風景が目の前に現れてびっくりした。 古き良き伝統とモダンシティが混在するアジアの街に、僕は足を踏み入れてしまった気がした。 ううん、ホーチミン・・・ ![]() note: the fragmentに、ほぼ毎日、写真をアップします。よければどうぞ・・ ![]() 春以来5回も来ている、今とってもお気に入りのカフェ・・・ 京都の今出川という、決して便利とは言えない場所にありながら、つい足が向いてしまう。 築80年の古い町家だけではない、心が欲しがる生活のスタイルがこの店にはあるのかもしれない。 “この店のオーナーはご夫婦で、小さな子供さんがいて、植物をこよなく愛し、それを生業にし、コミュニティの場所として古い民家をカフェにしている・・・” これは全くの想像なのだけれど、そんなpeacefulな感じがとても心地いいのである。 ![]() 通りニワのある古い町家の一階がカフェスペースになっている。 靴を脱いで居間に上がると、文化財の建物を見学しているような気分になる。 ここに来ていつも思うことは、部屋の明るさが何とも日本的であること。 東西にガラス障子があり、建具を開け放ってあるので、時間によって光の加減が微妙に変化する様は、日本家屋独特の“演出”なのだと思う。 もちろん風通しもバツグンである。 日本の家屋は“夏をむねとすべし”の感覚が、活かされている。 ![]() それともう一つ、この店の魅力に、お昼ご飯がある。一週間ほどで献立が変わるようであるが、どの献立もとても美味しかった。 少なくとも僕の舌にすごく合っていて、今度、家で作ってみよう・・とか、この野菜、何?・・とか、とにかくいろんな想像が浮かんでくる。 お昼ご飯をウリにしているカフェはたくさんあるし、もっと美味しいカフェもたくさんあると思うが、僕にはここのお昼ご飯が一番合っている。 恐らくこの町家の感じとpeacefulなひと手間があるんだろうと思っている。 ![]() 今回も大満足なお昼ご飯であった。 食後のコーヒーを飲んで、シアワセな気分になれたのがうれしい。 いつ来ても、心が少し満たされた気分になる。 何と表現すればよいのか・・・ 暑い夏の夕暮れ時に、エアコンを切って、扇風機の風を頼りにごろんと横になる“あの感じ”、と言えば分かってもらえるだろうか。 ![]() ●樹々丸 京都市上京区今出川通小川東入上ル北兼康町301-1 TEL 075-432-8607 open:11:00-19:00 (日曜- 17:00) close:月曜日・日不定休 ![]()
そろそろ東京散歩の〆にと思い浮かんだのが、銀座8丁目にあるカフェ・ド・ランブル。
ある意味、日本で一番有名なコーヒー店である。 なぜ、日本一有名かと言うと、コーヒーが日本一美味しいから。 嗜好品であるコーヒーに一番美味しいなんていう言い方は意味がないと分かっていても、どこかに到着点をみつけたいときに、僕はこの店を言うことにしている。 ![]() 創業は1948年とコーヒーの店として63年にもなる。元々西銀座にあったらしいが、40年前に今の場所に移った。 狭く細い店内に、バーのような長いカウンターが印象的に映る。 そのカウンターを挟んで、厨房を眺めるようにテーブル席があるだけの小さな店ゆえ、初めて来たときは、生きた心地がしないくらい緊張した記憶がある。 紅いベンチシートに丸いテーブルの設えが昭和の雰囲気を醸し出している。テーブルに埋め込まれた灰皿すらも景色になっている。 この店のブレンドコーヒーは3種類あって、抽出の濃度とカップの大きさで分類される。 僕が注文するのは、カフェ・ノワールという中濃のブラックコーヒーで、恐らくこの店の定番だと思う。 いつものように厨房の中では、ネルドリップが粛々と行われる。 胸の高さで、ポットから熱湯を注ぐ姿は、まさに真剣勝負さながらの雰囲気が漂う。 中濃コーヒーに使われるのはシンプルな白いカップ。コーヒーの色合いを引き立てるためだろうか。 見た目はやや薄めの色合いながら、舌の先に甘みを残す、何とも深い味わいはさすがのひと言につきる。久々に飲んだランブルのコーヒーは本当に美味かった。 一杯700円もするので、普段使いには気合いがいるが、銀座に来たらぜひこの雰囲気と本物のコーヒーを味わってほしい。 ![]() カウンターでは先客が、ドゥミ・タッスを前に、パイプに火を点けていた。 僕もいつかは、カフェ・ド・ランブルでパイプを燻らしながらコーヒーを楽しむ日が来るのだろうか・・・ やっぱり、コーヒー店はこのくらいハードボイルドな方がグッとくる。 ●カフェ・ド・ランブル / café de L'ambre 東京都中央区銀座8-10-15 永田ビル TEL 03-3571-1551 open:12:00ー22:00 (日・祝ー19:00) close:無休 *ランブルの蘊蓄に触れたい方は・・・ http://www.h6.dion.ne.jp/~lambre/ ![]() 東京に来たなら、ぜひ散歩コースにと決めていたのが、南青山界隈。
表参道からも近くて、以前から気になっていた。 日曜日の朝、裏原宿のベーカリーカフェで腹ごしらえをして、青山通りから骨董通りを歩く。 骨董通りと言っても、京都の新門前通りのように骨董店が並んでいる訳ではなく、ブティックやオフィスビルに混じって、何軒かの骨董店が点在する。 まず向かったのが、岡本太郎記念館。 通りから少し入った裏通りに岡本太郎さんの自宅兼アトリエが公開されている。 ![]() 気になる庭のオブジェを横目に、記念館に入る。 「撮影はご自由にどうぞ・・」と受付のお姉さんから説明を受け、やっぱり美術館はこうでなくっちゃ・・・・と、一気にテンションがあがる。 ![]() ![]() ![]() それにしてもすばらしい。 「芸術は爆発だ!!」 日本が世界に誇る芸術家といえば、だれが何と言おうが、岡本太郎さんの右にでるものはいないと思う。 帰りに、「座ることを拒否する椅子」がデザインされたバンダナを買ったら、受付のお姉さんが“オマケです。”と岡本太郎マップをくれた。 ![]() 思いつくまま、ふらふらと通りを行くと、BLUE NOTE 東京を発見した。 回りはどう見ても住宅街なのに、こんなところにBLUE NOTEがあるのが青山なんだ、と一人納得する。 同じ通りにある車のディーラーも「Ferrari」というのが、すごい。 外苑前にはMaseratiやBentleyのディーラーを見つけたし、やはりココは世界のセレブ地域に違いない。 時間は午後1時を少し回っていた。 真上から照りつける太陽が、ほんの少し午後の陽射しに変わったころ、通りの向こうに根津美術館の屋根が見えた。 ![]() ハンカチで汗を押さえ、根津美術館に向かった。 根津美術館はかの隈研吾さんの設計で、内外から高い評価を受けているぼくの大好きな建築家の一人である。 吉永小百合さんのシャープの液晶アクオスのCMで使われた北京のバンブーウォールや京都のcocon KARASUMAと言えば、ご存じの方も多いと思う。 ![]() 日本の「趣」を表現した設計なのだけれど、竹や日本家屋への憧憬を感じる質感と造形が何ともすばらしい。 こんなステキで刺激的な散歩コースが、ほんの1.5kmほどで完結する。 以前、青山に来たときはブティックばかり巡っていたが、そのすぐ先にこんなアートな散歩が楽しめるとは・・・ やっぱり東京はすごい。 青山デイズ ![]() ![]() カフェ ダールとは、仏語で - cafe d’art - アートのカフェという意味なのだそうだ。
原美術館は、僕のあこがれの美術館のひとつで、いつも心のどこかにこの美術館の存在がある。 いつかは・・なんて、それほど期待していなかったが、この夏、思いもよらず、原美術館に行く幸運が巡ってきた。 ![]() 品川駅から幹線道路沿いに歩くこと10分。 御殿山という信号を左折したところに原美術館はある。 回りを白壁が取り囲むお屋敷の一角に、美術雑誌で見た白い洋風の建物が見えた。 息を潜めて、全景をカメラに収めた。 蒸しかえるような暑さの中で、木々の放つ湿気が薄いベールのようにその建物を覆っていた。 この日の展示は、シンガポール生まれのアーティスト、ミンウォンの「ライフ オブ イミテーション」 。 僕には少々難解な作品であったが、その難解さが麻薬のように作用し、この美術館のスピリチュアルな部分に少し触れたような気がした。 カフェ ダールは、庭園を囲む廊下にそって開設されていた。 ![]() この建物の特徴でもある緩くカーブした廊下から見える庭園とカフェの設えは、ゆるい時間の流れを感じるステキなものだった。 夫婦でワインを傾ける姿もとても様になっている。 僕は庭に一番近いテーブルに着き、アイス・エスプレッソを注文した。 ● 原美術館 Hara Museum of Contenporary Art 東京都品川区北品川4-7-25 TEL03-3445-0651 http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html note: 奈良美智氏のアトリエをイメージしたgraf共作のインスタレーションや鶴橋出身の森村泰昌氏の作品など、大阪人がニンマリする展示品もあり、カフェ好きにイチオシの美術館 ![]() ![]() 日々のスケジュール管理となると、やっぱり手帳が一番いい。 スマートフォンやPCでも管理しているが、ブルーのペンで書いた思い入れのあるメモや、修正跡のいっぱい付いたスケジュールは、絶対に手放せない記録になっている。 ぼく自身、エグゼクティブなビジネスマンのように、時間単位や週単位でスケジュールを管理するタイプではないので、ひと月のカレンダーとその日一日のスケジュールがチェックできれば、日々の管理は完結する。 そんな感じで使っているのが「ほぼ日手帳」 “ほぼ日”とはよく言ったもので、確かに「今日1日」では堅苦しく感じるのに対し、“ほぼ一日”という感覚は、僕のようないい加減な人間には大変わかりやすい。 月のカレンダーでスケジュールを管理して、その日のページに、その日の予定や記録を日記のように書きこんでいくのが日課になっている。 特に決まりごともないので、スパゲッティーの付け合わせに食べたブロッコリーのことやサッカーのスコアなどをメモして、一人喜んでいる。もちろんカフェの情報やその日に買った本のことなども書きこんでいる。 もうひとつ、僕がいま「ほぼ日手帳」から離れられない理由が、専用のカバーにメロメロであるということ。 HENRY CUIRは45rpmなどで取り扱っているイタリアのハンドメイド・ブランドであるが、このカバーはホントに使い心地がいい。皮の加工もさることながら、オレンジのステッチやガラス玉の手作り感が、仕事の緊張を和らげてくれる。 使い込んで自分のものにしていく楽しみがあるとてもステキな手帳カバーだと思う。 ![]() 毎日使うものこそちょっと贅沢に・・・なんて生意気な気分に日々トキメいている。 糸井重里さんの手中にまんまとはまってしまった。 それにしても、手帳選びはつきない。 and so on , ![]()
暑い夏の日・・
庭に生えた青々とした雑草を眺めていて、ふと「life goes on」という言葉が頭に浮かんだ。言い古された言葉なのだけれど、結構これは大事なことなのではないとか思っている。 そして、オマメプランツに初めて行った時も、この言葉が僕の頭をよぎった。 ![]() オマメプランツは、昭和の風情が残る三条通り商店街を少し上がったところにある。 あたりは住宅街(住宅街と言っても、いかにも京都の町中と言った感じなのだけれど...)で、小さな看板がなければとてもカフェがあるとは分からない。 背の高いレンガ張りの建物は、重厚な寄せ棟造りの屋根になっていて、元は医院として使われていたらしい。 表に立てかけてある手書きの看板をチェックし、奥まったところにある入り口に向かった。 室内は、植物系のお店らしく、ゆるい空気が流れていて、とても気持ちがいい。 ![]() 窓際には、いろいろなサボテンが並んでいる。 奥の棚には、プランターなどのガーデニング用品も見える。 ツル系や大きな葉っぱの熱帯系の植物がないので、とてもすっきりしていて、いかにも僕好みなのがうれしい。 ![]() カフェメニューはシンプルだが、コーヒーは一杯ずつコリコリと豆を挽いて、ドリップで丁寧に抽出される。紅茶もポットでサービスされるし、ジュース類も充実しているのでいろいろ試してみるのもイイかもしれない。 何度か食事もしたが、クロックムッシュや黒米粉が入った黒カレーもとても美味しかった。 植物と一緒に暮らす感覚は、食べ物にも現れるのではないかと思っている。 ![]() とんがり渦巻きのニット帽がよく似合う店長はとても感じのいい方で、サボテン好きのオーラが体からにじみ出ている。 元々造園業をされていてサボテンに目覚めたそうなのだが、サボテンはとても地球環境にやさしい植物であることを、僕はこの店長から教えてもらった。 カフェの中には無機質でスノッブな印象を売る店もあるが、ぼくはカフェこそ、空間と対話できるゆるゆるとした居心地が大事だと思っている。 僕がイメージするカフェの一つに、この店のような植物系カフェがあることに間違いない。 ![]() ● オマメプランツ 京都市中京区西ノ京観学院町25 TEL075-201-3098 open:11:00~20:00 close:不定休(要確認 http://yaplog.jp/omame_plants/) ![]()
すぬうさんの「なんで更新せんへんのか」にこころ打たれました。
週末には更新します。お約束です。 コメントをいただいた方へのレスも・・・ なんだかんだスミマセン ![]() p.s. 今、気がついたのですが、”すぬうさん”ってスヌーピーさんのこと・・?? だったらウレシイです。
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