ヴィンテージ・ハリバートン
子供の頃にカッコいいと思っていた物に大人になってから出会うと“大恋愛”に発展することがある。とても高価で絶対自分のものにならないと思っていても、大人になってから偶然目の前にそれが現れると何十年の熱い思いが一気に込み上げてきて、いてもたってもいられなくなってしまう。
僕が出会ってしまったのは、ハリバートン社のアタッシュケース。高校生の時に読んでいた「sports illustrated」の広告ページに掲載されていた。当時の価格で15万円。 まばゆいばかりのアルミ合金のボディに目がくらくらした記憶がある。当時そんなアタッシュケースを自分が買うことになろうとは思いもしなかった。 いま僕の手元には、6台のハリバートンのアタッシュケースがある。円高の影響やセレクトショップ経由などの商品もあり随分と手に入りやすくなった。 仕事で使っているのと、コレクション用とやたら増えてしまったが、まだまだ欲しいものがなくならない。 写真のアタッシュケースは、一昨年アレンタウンのアンティークショップで見つけた1940年代のアタッシュケース。ハリバートン社がアルミ合金のケースを作り始めたのが1938年だからかなり初期の製品だと思う。 店のオーナーは「ペンシルバニア州のメルセデスディーラーのスタッフが使っていたものだ。」と言っていた。僕はこんな話にめっぽう弱い。即決で購入してしまった。 僕はこのアタッシュをまだ一度も日本で使っていない。 少々照れくさいのと、やっと見つけた本物のハリバートンケースに完全に参ってしまったからだ。 すぐれた製品(product)は使う人を選ぶと思う。僕が人間的にこのハリバートンを使えるようになったら使ってみたい。 当分の間、このケースの定位置は僕の枕元から動きそうにない。
by browns_cafe
| 2010-01-17 16:51
| MONO話
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by browns_cafe
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