喫茶 探偵
新しい年を迎えて、何かインパクトのある記事をアップしたいと思っていたら、すごーい喫茶店に出会ってしまいました。その名も「喫茶探偵」。 京都市左京区元田中にある純喫茶「三茶」は知るひとぞ知る昭和喫茶なのだけれど、その「三茶」がリニュされて、何とも謎めいた喫茶店に変わっていました。 探偵、純喫茶、京都、元田中・・・ 正月早々、こんなに“謎”に満ちた喫茶店に出会えるなんて、何という幸運!・・・と、どきどき感と共にテンションが上がりまくりです!!!! 昭和喫茶を巡っていた頃、“喫茶探偵”を自負していた僕としては、これこそ天命とばかりに、店に侵入しました。 三茶は沼田元氣さんの「カフェロジィ」にも登場する昭和の風情を色濃く残す喫茶店で、10年以上前に閉店して以来、芸術系の大学関係者が出入りしているという噂を聞いていました。 古びた三茶時代のオーニングが、探偵小説の挿画のようなイラストのものに変わり、その外観と「喫茶探偵」と書かれた看板はかなりインパクトがあります。 店内は、入り口付近が改装されている以外は、まさに昭和喫茶のまどろんだ雰囲気で、天井から吊された照明に紅いライトが混じりあって、何とも怪しい雰囲気が漂います。 エンボスの壁タイル、植物をあしらった木彫りのデコレーション、葡萄や菖蒲を描いたステンドグラス、大谷石、アールヌーボー柄の六角形の布を貼った天井など、昭和喫茶を探偵していた頃の“ときめき”が蘇ってきます。 奥のテーブルに腰を降ろして、コーヒーを注文すると、カウンターで女性のスタッフが豆をミルにかけ、ドリップする様子が見えました。 タンゴのBGMに耳を傾け、目を凝らして辺りを見渡すと、植物の鉢を並べた衝立の奥が、床を一段高くして2人掛けのテーブルと幅の狭いテーブル席になっているのに気がつきました。 その映画のワンシーンのような雰囲気があまりに素敵なので、カウンターの女性にこの店の経緯を尋ねてみると、この店のオーナーが探偵映画の映画監督で、京都に拠点を移すことを契機にこの店を始めたということが分かりました。 壁には『探偵十訓』と書かれた額、棚には007関連の資料が並べられていて、決して、三茶時代のままでないことろがまたまた興味をそそります。 それにしても、想像を遥かに超えた喫茶店です。 30分ほどしてカウンターの片付が一段落したのを見計らって、ぼくが三茶のファンだったことを告げると、店の女性も「あっ、そうそう・・・」みたいな雰囲気になり、すこし話をすることが出来ました。 三茶は昭和30年代に開店した純喫茶で、年配の女性が一人で切り盛りされていましたが、10年ほど前に閉店してから一時期所有者が変わり、一昨年、現オーナーが「Bar探偵」をオープンしたとのことでした。喫茶を始めたのは、今年になってからで、僕が訪れた時も店の前に開店祝の蘭の花が飾られていました。 喫茶の営業は、朝9時からで、11時までは、バタートーストにコーヒーか紅茶、ゆで卵がついて500円。コーヒーは、オオヤコーヒーの豆を使っていて、深煎りの苦みのある味わいです。他のメニューも今どきのカフェ・メニューではなく、喫茶店を意識した内容になっています。 いいですよ。 1時間があっと言う間。ほんとに感動で心がうねります。 天井の凹凸や梁を支えるトラスが今はなきみゅーずやエリカを彷彿として涙がでそうになりました。 ところで、この店のオーナーは誰だと思います?? かの、林海象監督なのですよ。 林海象監督といえば、永瀬正敏さん主演の「濱マイク」で探偵映画を撮られた超大物監督で、今は京都造形芸術大学の映画学科長をされているそうです。そして店の女性は、監督の奥さんでした。 いや〜!今年は春から縁起がいい。コーヒーデイズをご覧いただいている喫茶好きの皆さんは絶対に行かなくてはいけません。いや絶対にいってみてください。「喫茶店」という想像を越えてます! (追記) 実はこの店の奥に美術スタッフが造ったという隠し映写室があるのですが、こっそりその部屋を見せていただきました。これが又カッコ良すぎ! でも内容は秘密ですよ。こんな体験ができるのも“昭和喫茶探偵”の役得ということで・・(笑) ●喫茶 探偵 京都市左京区田中里ノ内町26 TEL075-334-5418 open: 9:00~18:00 close:日曜日
by browns_cafe
| 2009-02-01 14:08
| カフェ/喫茶店
|
by browns_cafe
カテゴリ
その他のジャンル
記事ランキング
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||