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骨董カフェ 和み屋
天神橋筋から西につながる天五中崎通商店街は昭和レトロな商店が点在するなかなか味のある商店街である。界隈には長屋の街並みや商家の旧い建物が今も生活に息づいていて、行き交う人の姿にも昭和の時代がしっかりと刻まれている。
天神橋筋の賑やかな通りを一本入ると、たこ焼きの「うまい屋」やカンティプール、倶蘇陀麗などの名店もあり、小腹を養いながら散歩するには最適の場所だと思う。


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お目当ての和み屋はそんな界隈で一際目を引く旧い建物で店を開いていた。
以前は、お祖母さんが一人で切り盛りする“角のうどん屋”だったが、いつのころか店を閉め、3年ほど前に「骨董品と喫茶」の店として再開されたことを地元に住むFさんが教えてくれた。

骨董カフェと銘打っているが骨董に関してはゆるい品選びで、眺めていると“ホッとする”ようなものが多い。生活雑貨や玩具、装飾品、家具などが雑然と並んでいて、雰囲気に馴染んでくると“大人の絵本”のような美しい風景に見えてくる。

後で聞いた話だが、この店を開いたのは現役の映画監督の山口さんで、副業として骨董を扱っているのだそうだ。なるほど、映画のワンシーンがこのカフェに再現されているのだと思った。

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軒の低い入り口に身をかがめガラガラとガラス戸を開けると、
いつものように「いらっしゃいませ〜」と女性の声が聞えた。

「靴を脱いで、奥へお上がり下さい〜」

このタイミングと優しげな声の響きが、ぼくはとても気に入っている。
“ああ、また来てよかった”という安堵を感じる瞬間である。


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奥のテーブルについて、早速コーヒーを注文した。
壁には、食事とおやつのメニューが貼ってあった。
「本日のカレー」にハヤシライス、温泉卵のせピリ辛豚味噌丼など手作りの一品が並ぶ。三種アイスの盛り合わせやフルーツパフェ、あつあつナンのはちみつマーガリンなど、女性のグループが楽しめそうなおやつが用意されていた。

コーヒーのいい匂いがしたので厨房の方に目を向けると、壁の開けられた小窓からコーヒーをドリップするのが見えた。

コーヒーはアンティークのカップで出てきた。脇にはピーナッツチョコが一個。
スピーカーから流れるなつかしいポップスを聞きながら、前栽のやわらかな光を眺めるのは何とも良いものである。


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少しするとオーナーの山口さんが入ってきたので、「居心地よすぎですよ。この店・・」と声をかけてみた。
「ありがとうございます。何とか店にしましたが、建物が古いので、後2、3年もってくれればいいですけどね...」と苦笑いをされていた。

築80年以上も経つ建物ゆえ、維持が難しいことは容易に理解できる。ふと、評論家の井上章一さんが「京都の魅力は滅びゆく潔さにあるべきだ。」と皮肉を込めてコメントされていたのを思い出した。
この店に僕が感動するのは、滅び朽ちていくその時間の経過がここにあるからだと思う。
いったんその目的を果たしたモノがまた骨董として別の目的を担うように、この店のタイムラグの中でオーナーの山口さんが演出したカフェにぼくは心地よさを感じているに違いない。

この街で、この骨董に囲まれた空間で、この時間を大切にする人たちに支えられたカフェはすばらしい。和み屋とはよく言ったものだと思う。


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●和み屋
  大阪市北区浮田町1-1-16 TEL06-7492-9759
  open: 12:00~21:00
  close: 火曜日
by browns_cafe | 2008-09-14 21:01 | カフェ/喫茶店
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